1994年 5月29日

よく晴れた春の運動会の日。
朝起きて、車庫へ行く。
ツバメとツバメのヒナにおはようの挨拶へ。


かわいいツバメのヒナはいない
素敵なお家もなくなってた


車のフロントガラスに
残っていたのは小さな肉球
そう、にゃんこの足跡。。。。。。

泣く泣く行った運動会。


すっかり涙の消えた
お昼のお弁当のとき
母はシロツメグサをつんで
小さなかんむりを作っていた


運動会も無事に終わり
おうちに帰った


お庭に
あれれ大きな箱ひとつ

中にはかんむりかぶったポチが寝ていたなあ。


人生にこんな日があっていいのかしらと
それはそれは悲しい日だった。
命の尊さを
切に思い知った日だったなあ



その日からいつもいつも
ポチはあたしの神様だった



遠足のお天気も
恋の行方も
受験の合否も
何もかも
いっぱいお願いしてきた


2011年5月29日
台風せまる網野にいたので
雨風の中
父さんとお墓参りに行きました。


野生のお花で囲まれた小さなお墓に
しっかり手を合わせてきた



私はずいぶん大きくなりました。
これからもよろしくね。



そうそう、みんなは野イチゴなんて食べるかしら?
昔っから大好きだった
お墓につくまでの道に
これでもかと、なっていたので
久しぶりで、嬉しくって
父さんと口いっぱいにほおばりながら
登りました。


真っ赤なのがあると
父さんは私にくれました。




去年の今頃も思い出していたポチのこと
来年もきっと思い出す。